・デイサービスで働きたいけど送迎が心配
・デイサービスで勤務しているけど送迎が苦手
・運転がうまくないから送迎に出たくない
この記事ではこんな悩みを解決します。
介護にも色々な業種があり、運転を必要とする業務も多くあります。
なかでも、デイサービスでは「ご利用者さんを乗せての運転」がほぼ必須。
しかし、運転が苦手だから送迎に出たくないといった人もいます。
人を乗せての運転は責任も出てきますし、怖いですよね。
とはいえ、業務内容に運転が含まれるところが多いのも事実です。
デイサービスで10年以上勤務し、現在もほぼ毎日送迎に出ている私が
安全に運転するためのコツをお伝えします。
デイサービスの送迎を安全に行うコツ
- 道を覚える
- ブレーキ・アクセル・ハンドルの操作を丁寧に
- 予測する
運転に集中できるように道を覚えて、丁寧な操作を心がけて運転。
そして、起こりうる危険を予測することができれば、送迎に対する安全度は格段にあがります。
送迎の基本 まずはルートを覚える
デイサービスの送迎では、日によってルートが違うことがほとんどです。
曜日によって違うメンバー、ご利用者さんの休みや追加によるルート変更
さまざまなルートに対応できるようになりましょう
道がわからないと危険がいっぱい
- 運転中に「ちゃんと到着できるかという不安」が常につきまとう
- 一方通行や一時停止の見落とし
- 曲がるところを探してキョロキョロよそ見運転や、ノロノロ運転
- 行き過ぎそうになって急ブレーキ急ハンドル
- 行き過ぎてしまい、戻るためにまたキョロキョロから繰り返し
運転方法以前に道がわかっていないと、こういった危険がついてきます。
なので、しっかりと道を覚えることが重要です。
特に、自分の住んでいる地域ではなく、少し離れたところへ勤める方は土地勘もないので最初が一番大変かもしれません。
ルートの選択肢をたくさんもつ
ご利用者さんの家から家へまわってお迎えをしていくわけですが、
道がわからないからと毎回大通りに戻っていたら時間がいくらあっても足りません。
裏通を一つ知っておくだけでも、時間の短縮につながります。
また、ご利用者さんによっては、「家族の仕事の都合で8時30分までに」や「ヘルパーさんが9時までだから、そこにあわせてきて」というように時間制限のあるケースもあります。
そんな時に道が混んでいたりして間に合わなくなると大変ですし、遅れた分を取り戻そうとして、道のすいたタイミングでスピードを出してしまいがち。
大通りは混んでいることも多くあります。
裏通りまで把握できていると道の選択肢が増えて心にゆとりがうまれますので、
大通り・裏通り・抜け道など、ルートをたくさん持ちましょう。
その上で、混雑の具合や自分の運転の実力に合わせたルート選択ができると良いですね。
「私が道を覚えた方法」
私は仕事の送迎範囲内で美味しそうなケーキ屋さんや和菓子屋さんを見つけ、休日にそこにスイーツを買いに行くという目的で少し走って道を覚えました。
運転が苦手な人がやりがちな行動と対策(練習法)
- 車幅がわからないから、すれ違いが苦手
- バックが苦手
- 急発進、急ブレーキをしてしまう
- 目視や危険予測が十分にできていない
「運転が苦手」と話す方に多いのは、【車幅】と【バック】。
そしてそういった方々に共通して見られることが多いのが【急な操作】。
さらに、「事故が怖い」と話す方は【目視】と【危険予測】ができていないことが高確率であります。
車幅がわからない すれ違いが苦手
車幅がわからず、すれ違いが苦手という方は多いと思います。
単純に車に乗る機会が少なかったり
根本的な空間認識能力がうまく養われていないといったことが原因として考えられます。
すれ違いが苦手 対策と練習方法
・道を覚える
こちらは根本的な解決にはなりませんが、なるべく広めの道や車のこない道を選ぶことで苦手意識を減少できます。
また、狭い道においても、すれ違いのできるポイントをきちんと把握しておくことによって
すれ違いが生じた時にも焦ることがなくなります。
・ 車幅感覚を鍛える
運転席と反対側に車を寄せるのが苦手という場合は、
広くて安全な駐車場などで、前進しながら助手席側のタイヤを白線の上に停める練習をしましょう
白線という目標物に対する運転席からの見え方で、どの程度寄せられているかがわかるようになってきます。
(白線がない場合はダンボールを置いて左前輪を寄せるようにすると、故障の心配なく練習ができます。)
バックが苦手
まっすぐ下がっていくのが苦手、バックで駐車するのが苦手…がよく聞かれます。
原因としては、車の操作が大雑把になってしまっていたり、ミラーを上手に使えていないことが多いです。
バックが苦手 対策と練習方法
・ゆっくり下がる
バックの時は前進よりも慎重に、アクセル・ブレーキ・ハンドルの操作をしましょう。
不安な方はアクセルは全く操作しなくてOK。ブレーキに足を乗せながらゆっくり車を動かします。
ハンドル操作も同様です。バックをする時は少しのハンドル操作でも車が左右に振れますので、ハンドル操作も丁寧に。
・ミラーを上手に活用する
サイドミラーを上手に使って、運転席側、助手席側をしっかり確認しましょう。
障害物までの距離や、駐車スペースの線の確認など目視よりもわかりやすい場合が多いです。
目視と使いわけて安全確認をしていきたいですね。
普段、自宅の駐車場に停める際やコンビニに停車する時に運転の操作やミラーの確認を【意識】するだけでバックへの苦手はかなり克服できます。
急発進・急ブレーキ・急ハンドルはNG
- 急発進
- 急ブレーキ
- 急ハンドル
これらの操作は事故の原因になるばかりではなく、乗車の快適性にも直結します。
ご利用者さんを安心、快適に送迎するために、一つ一つの操作を丁寧にしていきましょう。
急な操作への対策と練習方法
・急発進にならないコツ
停止から発進する際にブレーキをゆっくり離すことと、アクセルを少しずつ踏むことです。
ブレーキからアクセルに足を乗せ変えた勢いですぐにアクセルを踏み込んでしまうのはNG。
・急ブレーキにならないコツ
車間距離の確保と危険の予測。
運転中は何が起きるかわからないので危険回避のために、やむをえず急ブレーキになってしまうこともあります。
しかし、これは極力避けたいもの。
飛び出しや前車の行動予測、また不足の事態に備えた車間距離の確保が大事になってきます。
急ブレーキとは違いますが、信号で止まる際に「カックン」と車のフロントが沈むほどブレーキを踏んで停車する方がいます。同乗していて快適ではないので、事前に速度を落としながら停車するクセをつけた方がいいです。
・急ハンドルにならないコツ
急ハンドルになる原因は交差点の右左折時に十分な減速ができていないことが原因となる場合が多いです。
交差点に進入する際はしっかりと減速をして、ゆっくり丁寧なハンドル操作で曲がりましょう。
目視や予測ができていない
大通りではバイクや自転車が走っていて、時にはすり抜けてくる。
住宅街では、歩行者や自転車が飛び出してくる。
目視や危険の予測は安全運転には必要不可欠です。
車の操作は比較的スムーズにできている方でも、危険予測ができていないと咄嗟の時に焦って運転のミスにつながります。
目視や予測ができない 対策と練習方法
- 前を歩いている歩行者が振り向いた。→急に道を渡るかも。
- 歩道を走っている自転車の前に歩行者が多い。→車道に出てくるかも。
- 高齢者や子供の乗る自転車が走っている。→ふらっと車道側に膨らんでくるかも。転ぶかも。
- 公園や空き地で子供が走り回っている。→道路に飛び出してくるかも。
- 前の車がふらふら走っている。→急に止まったり曲がったり、どこかに突っ込むかも。
これは一例ですが、よくある危険でもあります。
大事なのは、予測するクセをつけること。
ルートを覚えることと合わせて「ここは飛び出しが多い」なども把握できているといいですね。
目視についても同様に、右左折やバックをする際に巻き込みの危険をしっかりと予測して、自分の目で確認するクセをつけましょう。
まとめ
今回の話で共通して大事なことは丁寧な運転の【くせづけ】です。
運転が上手な方は、「上手に運転するためのくせ」がついています。
苦手な方は、「上手に運転するためのくせ」が身についていません。
それどころか、危険な悪癖がついている場合も…
運転が苦手な人はまず自分の苦手としているところを意識することからはじめましょう。
そして、日々の運転の中で苦手克服のための意識づけやちょっとした練習を行い、
「上手に運転するためのくせ」を身につけることで、
必ず、運転が上手になります。
運転が上達して安心して送迎業務にあたれるように、今日の運転から何か一つでも意識してみてください。